
【社長のメッセージ】2025/6/26
現在、来年度に向けて本格的に販売を開始する新製品(ID-160Tの上位機種)のフィールドテストを進めています。フィールドテストとは、実際のDO計のご使用者様が利用される環境で製品やサービスを評価することです。
先日、テストにご協力いただいているお客様から、こんな嬉しい感想をいただきました。
新しい機能の1つに「自動校正機能」があります。これは、早朝に自動でDO計の電源が入り、空気校正をする新しい機能です。フィールドテストを受け入れて下さったお客様に、この自動校正機能の説明をしたのですが関心を示されませんでした。
数週間使ってもらった後の感想を伺ったところ、「DO計を移動車両に積み込む前に、空気校正をしてから現場に向かうようにしているが、時々、校正をするのを忘れてしまうことがある。すると、現場で温度の安定を待つことになり、DO計をすぐに使えず困ることがあった。でもこの新しいDO計は、現場で電源を入れると『AM6:00に自動校正が完了しました』と表示される。正直、使う前はその価値が分からなかったけれど、この”うっかり忘れ”を防いでくれる機能は、使ってみたら本当に素晴らしかったよ!」と、大変喜んでいただけたのです。
これは、「事前の期待」を「実際の体験」が上回ったことで、大きな満足感が生まれた一つの事例です。
私たちは、お客様に満足していただくために、期待を超える製品やサービスを追求し続ける必要があります。それは、ものづくりに携わる者として当然の姿勢です。しかし、その前提として、まず「期待値調整」を丁寧に行うことがとても重要です。できないこと、難しいことを事前にお伝えし、過度な期待を抱かせない。この誠実な姿勢こそが、お客様との信頼と満足の土台となります。
この「期待値調整」という考え方は、お客様対応だけでなく、あらゆる場面で重要になります。
例えば、採用活動です。
当社は、社会貢献性の高い自社製品を持つ、少数精鋭のプロフェッショナル集団であると自負しています。一人ひとりの裁量が大きく、幅広い仕事を通じて専門性も人間力も高められる、成長意欲の高い人にとっては最高の環境です。また、一緒に働く先輩や上司は前向きで思いやりのある人が多いことも特徴です。
しかしその一方で、正社員の1年目は業務外での自己学習が欠かせませんし、パート社員の方にも改善提案や読書感想文の提出、先輩と同じように大きな声であいさつをしていただくなど、決して楽なことばかりではないことをしっかりと伝えています。
私たちは、こうした厳しい側面も正直に伝えることで、入社後のミスマッチを防ぎ、長く一緒に成長していける仲間を迎えたいと考えています。
また、日々の業務においても同じです。
上司に企画書を提出する場面を想像してみてください。もし、何の相談もなく締め切り日を迎えてしまったら、上司は「どんな素晴らしい提案が出てくるだろう」と期待を最大限に高めて待っているかもしれません。その状態で、もし期待に満たないものを提出してしまったら、お互いにとって不幸な結果になります。
そうならないために、企画の早い段階で「今回はこういう方向性で進めています」と中間報告をしたり、壁にぶつかったら「この点で悩んでいます」と素直に相談したりする。これこそが、上司との「期待値調整」です。そうして方向性をすり合わせた上で、ほんの少しでも期待を上回る工夫を凝らした企画書を提出できれば、それは「素晴らしい仕事」として評価され、あなた自身の信頼を高めることにつながります。
顧客満足も、採用も、日々の業務も、その根底にあるのは相手への誠実さです。
「期待値調整」とは、単なるテクニックではありません。相手の立場を思いやり、正確な情報を伝え、堅実な信頼関係を築いていこうとする姿勢そのものです。
これからも、お客様、そして共に働く仲間に対して誠実に向き合い、丁寧なコミュニケーションを心がけていきましょう。その一つひとつの積み重ねが、私たちの仕事の価値を高め、会社の成長を支える力になると信じています。