職場で活躍する人のコンピテンシー

2017/04/14【社長のメッセージ】

 来年4月入社の新卒採用の役員面接が始まりました。ほとんどの学生から、飯島電子の明るい雰囲気の職場で働きたいと言ってくれます。とても嬉しいことです。
 採用は頭数を揃えるのが目的ではありません。今年度も自分達よりも優秀な人材を採用するという判断基準を曲げずに採用活動を続けていきますので、引き続き協力をお願いします。

 先日、採用担当者向けに書かれた高城幸司(たかぎ こうじ)氏の本を読みました。興味深い内容でしたので紹介したいと思います。

 唐突ですが、皆さんが採用担当者ならどんな学生を採用したいと考えますか?
 「優秀な人」=職場で活躍してくれる能力を備えている人
 高城氏が取材した大手企業の人事担当者は、次のような基準で優秀者を採用しているそうです。
  ①論理的思考 (筋道を立てて、論理的に考えて解決する能力)
  ②問題発見力
  ③リーダーシップ力
 うなずける判断基準ですよね。

 高城氏がその大手企業の人事担当者に、配属後の活躍はどうですか?と尋ねると、表情が硬くなり、「我々の仕事は採用することであり、配属後の仕事ぶりについては関知していません。」とのことだそうです。
 そこで、直接、配属先の上司に、その後の活躍を聞いてみると、人事部が特に優秀と判断した人よりも、ギリギリ入社した人の方が役に立っている。というのです。

 活躍している社員の特徴を聞くと、
  ①責任感の強い人
  ②コスト意識が高い人
  ③ストレスに強い人

 人事担当者は「論理的思考」「問題発見力」「リーダーシップ力」を上げていました。もし複数の新入社員を集めて同時に座学やOJT(On-The-Job Training)をしたら、3つ能力が高い人の方が、理解が早いというのは想像できます。
 ところが実際には、人は現場で揉まれて、耐えて、鍛えられて育っていくものです。だから、現場の問題を人ごとではなく自分の問題として捉え、最後までやり切る責任感のある人。さらには、責任の範囲を自ら広げられる人が社内で活躍するのでしょう。
 次にコスト意識。1台の製品を作ったり、売ったりする上でコスト意識を持つことは大事です。またそれだけではなく、自分は給料以上に会社に貢献できているだろうか?と考えるコスト意識。また、困ったときは同僚や上司に相談することはとても良いことですが、相手の時間を拘束しているというコスト意識を持ち、要点をまとめてから相談にいくようにする心配りが、組織全体で成果を上げることになります。コスト意識とは言い換えれば仲間に対する心配りの気持ちです。(気を使いすぎて、先輩に聞くべき事を聞かないのは絶対にダメですが)
 会社で成果を出すためには、現場で揉まれても耐えてがんばり続けられるためにストレスに強いことも重要です。

 当社でも、活躍している社員は、①責任感の強い人、②コスト意識が高い人、③ストレスに強い人 です。皆さんは以上の3つを意識して仕事に取り組んでいただけると、一層活躍できる人になれるのではないかと思います。