人生の究極の目的を達成する者

2020/07/03【社長のメッセージ】

 私達が仕事を通して幸せを感じる要素の1つとして、成長を感じた時だと思います。成長を感じるのは、「先輩から教えてもらったことが、一人で出来るようになった。」「昨日まで出来なかったことが、出来るようになった。」などでしょうか。

 先日、新入社員の○○さんの週報を確認して驚きました。彼の週報には、「消毒液の補充を率先してやれた。しっかり自分で仕事を作れていることに成長を感じられている。」と書かれていました。彼は、仕事とは自分で作り出すものであることを知っています。将来、大物になる予感がしました。

 彼の週報を見て、『自由論』(ジョン・スチュアート・ミル著)の一節を思い出しました。
 人生の究極の目的は、人間としての能力を完全かつ自由に発展させること。服従は最善の生き方の敵なのである。
 (中略)
 人間の能力は、知覚、判断力、識別感覚、知的活動、さらには道徳的な評価さえも、何かを選ぶことによってのみ発揮される。何事もそれが習慣だからという理由で行う人は、何も選ばない。知性や特性は、筋肉と同じで、使うことによってしか鍛えられない。世間や身近な人びとに自分の人生の計画を選んでもらう者は、猿のような物真似の能力があれば、それ以上の能力は必要ない。自分の計画を自ら選ぶ者は、あらゆる能力を駆使する。

 今から160年以上前に書かれた本ですが、心に刺さる言葉だと思いませんか?
 会社勤めが普通になって、私達の生活は豊かになりました。食べていくためだけに仕事をする時代ではなく、自己の能力を自由に発展・成長させて、主体的に社会へ貢献することが、人生の喜びと感じることが許される時代です。自分のキャリアプランは自分で選んで、それを実現することができる時代です。
 当社の社員は、会社の仕事だけに集中できる社員ばかりではありません。多くの制約があると思います。それでも成りたい自分に、少しずつ近づいていることを実感できると、当社が目指す「社員の心物両面の幸福」に繋がると思います。

 自分の計画を自ら選ぶ者は、人生の究極の目的を達成する者です。