
【社長のメッセージ】2026/08/07
新入社員の皆さんが入社して、5か月ほどが経ちました。仕事にも職場にも少しずつ慣れ、できる仕事や、自分で判断する場面が増えてくる頃だと思います。それは成長の証である一方、思いがけないミスが起こりやすくなる時期でもあります。
しかし、ミスを必要以上に恐れる必要はありません。どれだけ経験を積んでも、人はミスをします。私もミスをします。大切なのは、ミスをしない人になることではなく、同じミスを繰り返さない工夫をし、ミスの後にも信頼される行動を取ることです。
同じミスをしても、上司から細かく質問される人と、短い報告で話が終わる人がいます。
細かく質問されると、「詰められている」と感じることがあるかもしれません。けれども、上司が確認するのは、感情的に追い詰めたいからではありません。責任者には、次のことを把握する責任があります。
①何が起きたのか
②どこまで影響があるのか
③問題が広がる可能性はないか
④今、どのように対応しているのか
⑤今後、誰が、いつまでに、何をするのか
報告が曖昧だったり、本人が状況を整理できていなかったりすると、上司は「このまま任せて大丈夫だろうか」と心配になり、さらに詳しく確認します。つまり、質問の多さは、ミスの大きさだけではなく、上司が安心して任せられる状態になっているかどうかでも変わります。
例えば、「すみません。ミスをしました。これから気をつけます。」 だけでは、上司は話を終えることができません。何が起きたのか、どのような影響があるのか、すでに何をしたのか、原因は何か、同じミスを防ぐために何をするのかが分からないからです。
一方で、次のように報告できれば、上司は安心できます。「私の確認不足で、〇〇という問題が発生しました。影響範囲は△△までです。現在は□□の対応を行い、問題が広がらないようにしています。原因は、確認手順が曖昧だったことです。今後は確認表に項目を追加し、作業後に別の人にも確認してもらいます。」 ここまで整理されていれば、「分かりました。その対応で進めてください。」と話を終えることができます。
これが、ミスをしても細かく確認されず、安心して任せてもらえる人です。
ミスを報告するとき、自信をなくしたり、緊張したりするのは当然です。ただ、上司が聞きたいのは、自分を責める言葉を何度も繰り返すことではありません。「何が足りなかったのかを振り返り、同じミスを防ぐために何を変えるのか」です。一度深呼吸をし、メモに整理してから報告してください。
ただし、重大な問題や、お客様への影響が考えられる場合は、対策がまとまるまで待ってはいけません。「問題が起きました。現在、影響範囲を確認しています。まず第一報として報告します。」これで構いません。早く伝えたうえで、整理できた内容を続けて報告してください。
ミスの後に信頼される人になるとは、ミスを隠したり、上手に説明して逃げたりすることではありません。自分のミスと向き合い、事実を整理し、自分事として次の行動を示すことです。ミスの直後は、信頼を失う可能性がある一方で、信頼をより高める機会でもあります。
「問題が起きても、きちんと報告してくれる」、「最後まで責任を持って対応してくれる」、そう思ってもらえる人には、少しずつ大きな仕事が任されるようになります。
ミスをしないことだけを目指すのではなく、ミスを成長と信頼につなげられる人を目指してください。