飛躍の期

2020/09/04【社長のメッセージ】

 新しい期が始まりました。
 いつもなら、お互いの健闘を讃えて、期末パーティーをやっている時期ですが、新型コロナの影響で実施できないのは、とても残念です。
 32期の売上は残念ながら昨年比 -5.6%でした。売上は、製品とサービスの品質、社員のモチベーション、景気の結果です。1期の売上で一喜一憂せず、3~5年の単位で売上成長率が3%になるように、今後も力を合わせてがんばっていきましょう。

 新型コロナの影響は、当社だけでなく全ての業界や、私達の生活を大きく変えてしまいました。今も関東地方を中心に、販売店の営業マンが、お客様の会社に訪問することを断られるそうです。今後影響は徐々に小さくなると思いますが、ワクチンが完成したとしても、「触りたくない、触られたくない、近寄りたくない、近寄って欲しくない。」という感情は残ってしまうのではないでしょうか。つまり、新型コロナの影響が沈静化するまで、何もせず静かに待っているだけでは、時代に取り残されてしまうと思います。
 33期に当社がやるべき事は、大きな軌道修正はありません。お客様や後工程の仲間が何を求めているか、考えて改善していくことです。
 それに加えて、お客様に触れずに営業するための方法を構築していきたいと考えています。最近はパソコンを使ったWeb会議ツール(ZOOM)が大人気です。当社も取り残されないように、全ての会議を ZOOMを使って行ってみました。使ってみるまでは恥ずかしさもありましたが、すぐに慣れてしまいました。
 営業部では、お客様のご希望でZOOMを使って製品説明をさせてもらいました。この経験から分かったことは、Webでは伝わらないことが多いということです。特に初対面の方の場合、相手の反応がほとんど無いだけでなく、液晶画面越しの表情は見えにくいので、こちらの説明が伝わっているか不安になり、つい一方的にたくさんしゃべり続けてしまい、結果的にお客様の真の課題を聞き出すことが難しくなってしまうようです。
 非接触の営業で効果を出すためには、多くの課題があることが分かりました。しかし、いずれも訓練をすることで解決できそうです。
 しかし悪いことばかりではありません。往復6時間の移動時間を節約できるたけでなく、アイスブレークの雑談を省略して、本題から入っても不自然さが無いため、必要な時にタイムリーに、短時間で問題解決ができます。今後のコミュニケーション方法として定着するはずですし、当社がスキルを構築することで、サービスの差別化ができそうです。

 営業部では、すでに「製品が30秒で分かる動画」、「メンテナンス動画」「納品説明動画」を制作し始めています。営業マンが電話で説明するよりも、分かり易く短時間で説明することができます。今後ZOOMを併用して、成果を出していけると思っています。
 将来は、これらの動画に英語、韓国語、中国語の字幕を付けて、海外にも展開していきたいと思っています。さらにZOOMで、当社が雇った社外の通訳にも参加してもらい、海外のお客様に対して不具合対応や営業することも視野に入れています。

 この度のコロナ禍は当社にマイナスのインパクトを与えましたが、ITが急激に進化したことや、非接触のリモート会議が一般化したことで、距離の制約が急激に小さくなりました。当社は魅力的な製品やサービスを持っているにも関わらず、人的資源が少ないために制約を受けていましたが、今期は飛躍のために、またとないチャンスだと思っています。