人間力って何だろう

2024/07/15【学びの共有】

 採用担当Agataです。当社では、定期的に書籍をいただくのですが、皆で同じ本を読み、得られた知識やヒントをそれぞれの目線や立場で受け取り、自分の仕事や日々の行動に反映させていく、という目的があります。そして読み終えた後は、読書録として文書にアウトプットして提出し、自分の思いや決意を整理し何かしらアウトプットするという行動習慣も定着してきています。

 今回の書籍は「仕事の思想」(田坂広志・著)です。

 この本では、「なぜ我々は働くのか?」の答えを出せずに人生の大切な時間を会社に切り売りしている私たちに、人生を劇的に好転させるヒントをくれる、と紹介されました。

 私が個人的に心に刺さったのは、『格闘/人間力を磨くための唯一の道』の章です。一節にこう書かれていました(下記は引用)。

 「たとえば、肉体的に「体力」を高めていこうとするならば、
 ある訓練に真剣に取り組み、格闘を続け、苦痛と戦いながら、
 自分の肉体の限界に挑戦しなければなりません。
 それをしないかぎり、「体力」が高まっていくことはないのです。

 これと同じことが、「人間力」についても言えます。
 きわめて高度な精神的能力である「人間力」を高めようと思うならば、やはり、
 ある人間と真剣に正対し、その人間の精神と格闘し、
 その精神の緊張が生み出す苦痛と戦いながら、
 自分の精神の限界に挑戦しなければなりません。
 それをしないかぎり、「人間力」が高まっていくことはないのです。」

 私は「人間力」という言葉に強い興味があり、意識的に学びを実践することで、人間力の高い人になりたいと思っています。素敵な人に出会えばその総合的な人間力について背景情報を引き出し、模倣し、自分で再現するために日々の行動に落とし込もうと努力しています。

 上記の内容を私自身にあてはめると、私は毎朝ジョギングをすると決めて10年以上続けながら、フルマラソンのレースにも出場しています。時々苦痛や疲労を感じることもありますが、限界に挑戦し続ける限り、体力は高まっていくものと信じて、明日からも続けていこうと思いました。それに、肉体的な体力を鍛えることは、精神力を鍛えることにもつながってくることを実感しながらこんな日々が「格闘している」といえるのかなと思っています^^

2024年のレースは目標タイムの3時間半は未達成。まだまだ課題は多いです。

 「人間力」については、体力を高めること以上に難しいことだと思っています。相手と正対し、相手の精神と格闘する。私たちは自分自身を守るために、苦手だと感じる相手に対してはつい距離感を置いてしまったり受け身になったりすると思います。しかし「人間力」の視点では、「精神が生み出す苦痛と戦う」ということが必要になってきます。

 私自身は昔から、プライベートでもいろいろなコミュニティに自分から所属するようにしています。そこでは「苦手だな、合わないな」と思う人もいて、昔は距離をとるようにしていましたが、最近では、相手の思考を想像し、もっと知っていくために敢えて自分からコミュニケーションをとるようになってきました。面倒とも思えるこの行為が、実は人間力を高めるための「格闘」なのかな、と気づくことができました。

 限界に挑戦すること。1つ1つ、具体的な行動として、増やしていきたいと思います。