「シンプルに考える」

2023/01/08【学びの共有】

森川亮・著

インパクトの強い言葉が多かったです。当社の酸素計メーカーとしてのビジネスにおいて、
私個人の目線でも、企業目線でも、根幹、パーパスといった視点で改めて深く考えるいい機会になりましたのでいくつか感想を踏まえて紹介したいと思います。

「ビジネスは戦いではなく、シンプルにユーザーのことだけを考える。

ユーザー目線で考えたときに、「当社がライバルに勝つこと」や「差別化」を考えることは、直接的にはどうでもいいということ。

ところで私はアマチュア演奏家なのですが、同じように感じる経験が多くあります。
ステージで演奏するとき、「他の出演者よりいい演奏をしよう」とか「他の演奏者にはない私だけの演奏をしよう」といったことは考えません。目の前の観客に「また聞きたい」と思ってもらえる演奏をしたいということを一番に願い、演奏に集中します。それと同じ感覚かな、と。

「”差別化”は狙わない。ユーザーは”違い”ではなく”価値”を求めている」

競争優位のための戦略としてはもちろん有効なのですが、差別化を目的とするのではなくて結果として差別化された、というのが本質とのことです。

「イノベーションは目指さない。」

未来よりも、目の前のニーズに愚直に応え続けるという理解が正しいと思います。

他にも、アウトソーシングに関する気づきもありました。多くの会社は「受注体質」であり、仕事を依頼しようとするとまずは金額の話になる。しかし、「この仕事でどんな価値を生み出したいのか?」という本質的な議論をすることが理想的な仕事の進め方だと思います。

ビジネスパートナーという視点でも、あるべき価値、本質的な仕事、というのを共有できることがいかに大切か、改めて痛感させられました。

ビジネスにおける最も大切なことは、意外なほどシンプルであること、そして自分の思考もシンプルであるべき、と痛感させられた一冊でした。