第32期当社の課題

2019/09/06【社長のメッセージ】

 今週から第32期が始まりました。当社の経営目標は引き続き、「売上成長率3%を達成できる組織をつくる」です。
 売上は、景況などによって変動します。一期の売上高で一喜一憂することなく、成長の基盤をしっかりと固めながら、差別化集中戦略のもと、売上成長率:3%を目指していきましょう。
 ただし、「生産性がどんなに低くても、最終的に出てきた結果が良ければ、何の問題は無い」という労働投入型の発想から脱却して、「高い競争力は、高い成果を、高い生産性で生み出してこそ維持できる。」という意識にシフトしていきます。具体的には、「お客様の潜在ニーズを早く的確に捕まえて、より短い期間で改良、開発できる組織力を磨く」ことで目指していきます。

 新製品のリリースは、売上成長率に大きく影響します。このことからも当社の大きな課題の1つ目として、「魅力的な新製品の開発期間を短縮する」が挙げられます。
 対策は、設計部にはこれまで以上に頑張ってもらい、設計が後戻りしないように仕様決めのプロセスの改善をしていただきます。
 その他の部署にも協力していただきたいことがあります。現在、設計部は人手が不足しています。設計部の仕事を貰っていただき、製品の開発期間短縮に協力をお願いします。
 そのためには、一人一人が仕事の目的を改めて考えてください。当社には過去にクレームが発生して、検査項目を追加した工程が多数存在します。また、新製品立ち上げ時に暫定的に追加した検査項目があります。昔は必要だった作業も今は必要ない作業があるはずです。必要がなくなった作業をどんどんやめて時間の捻出に協力をお願いします。

 2つ目は、みなさんの仕事のモチベーションです。
 売上は、製品とサービスの品質、景気、社員のモチベーションでつくられています。モチベーションと聞くと、やる気?というニュアンスで捉えている日本人が多いと思いますが、本来は「何かをする際の動機づけや目的意識」という意味です。
 当社のひとり一人のモチベーションは、他社と比べると残念ながら低いと思います。それには理由があります。他社にはあって、当社には無いもの。それは強力なライバル企業です。みなさんも学生時代にクラス対抗の運動会や球技大会、合唱コンクールを経験したと思いますが、強力なライバルがいるからこそ、励まし合い、一生懸命練習し、そして強い絆で結ばれたと思います。モチベーションはライバルの存在によって作り上げられていきます。
 ところが当社には、強力なライバル企業が見あたりません。また絶対的な権力を持つ親会社もありません。親会社の無理な納期や要求を達成するために社員同士が団結する機会が無いのです。

 我々は本来、会社の外に意識を持って、社員同士が団結しなければならないのに、恵まれているばかりに内側の仲間の些細な欠点ばかりが目に付いて、人間関係を悪くしてしまっているときがあります。
 我々は恵まれていることを認識し、仲間の良い所を見るようにして良い人間関係を築き、そして仕事のモチベーションを上げていきましょう。