無駄時間を削減して将来へ投資

2018/09/07【社長のメッセージ】

 31期が始まりました。30期はお疲れ様でした。

 売上は前年比7.9%アップ、3年間の売上成長率は、目標3%に対して5.9%で達成することができました。売上高は、製品とサービスの品質、社員のモチベーション、景気でできています。景気はコントロールできません。景気は上がりっぱなしもなければ、下がりっぱなしもありません。景気は周期的に上下します。ですから1期の売上高に一喜一憂するのではなく、長いスパンで3%の右肩上がりで売上を作っていけるように、個人の能力と組織の能力を計画的に向上させていきましょう。

 社内の仕事は、2つに分けると数ヶ月以内に現金化されたり成果が現れる「製品の生産」や「営業の受注処理」のような日常的な業務と、数年後に現金化されたり成果が現れてくる「経営方針展開実施事項」のような仕事があります。会社はその2種類の仕事がバランス良く実施され成果を出すことで、長期的にお客様に必要とされ存続できる会社になれます。

 30期は、この「経営方針展開実施事項」を56項目設定しました。これは前々期の29期と同数です。しかし、順調に活動できたものはその内、約半分の56%で、前々期が70%でしたので、達成率が大きく低下してしまいました。

 活動は思うように進みませんでしたが、日常業務に多くの時間を注いだことで売上を稼ぐことができました。しかし、この勝ちパターンは危険です。将来の活動ができていないため、成長率が下がり始めると加速度的に売上が落ちていくと思います。

 今期は気を引き締め直して、経営方針展開実施事項の達成率を上げて、将来の投資のための活動に力を入れていきましょう。

 達成率が低かった原因は2つ挙げられます。
①経営方針展開実施事項の推進管理を各部に任せきりにしてしまったこと。
これは完全に私の責任です。
②各部が日常業務に多くの時間が取られ、経営方針展開実施事項の活動ができなかったこと。

 活動が出来なかった原因は、人手不足もその要因だと思います。しかし、日常業務の時間短縮が進んでおらず、経営方針展開実施事項の活動を実施する時間が捻出できていなかったことも原因です。

 日常業務の時間短縮の方法ですが、皆さんの職場では、①クレームの再発防止をきっかけに追加された作業があると思います。過去には価値があったが、今は価値がほとんど無くなったという作業があると思います。
 また、②他部署から依頼されて始めた記録の作成も同様です。これらの仕事が職場に残ってしまう原因は、これら付加価値の低い作業が経験の浅い新人に移管され、リーダー達の目から離れたところで粛々とおこなわれているからです。

 また、明らかに価値がゼロになってしまった作業なら廃止しやすいですが、大きな価値は無いがゼロではない作業は残りがちです。これらは、一つひとつは小さくても集めると、各部で10~20%の時間ロスになっていると言われています。
 定期的に打ち上げて、火曜会で決裁することで、スムーズに止めることができると思います。

 31期は、製造現場だけでなく、営業も設計も生産性向上を社内で徹底しましょう。捻出した時間で経営方針展開実施事項を実施し、個人と組織力の能力を強化し、付加価値の高い製品とサービスをお客様に提供しましょう。利益率を上げ、収入アップと労働時間の短縮を両立し、不景気に強い会社にしていきましょう。

 1年で実現することは難しいですが、5年かけて実現していきたいと思います。