一緒に仕事をして楽しい人

2018/01/24【社長のメッセージ】

 朝礼の時間に、皆さんと一緒に『入社1年目の教科書』(岩瀬大輔 著)という本を読みました。推薦しておきながら恐縮なのですが、社会人歴10年以上の社員には失礼な本かなと思っていました。
 当社の経営理念は、全社員の心物両面の幸福です。しかし、実際には半分くらいの社員は、「仕事はつらいもの、つまらないもの。だから給料が支払われている。」と考えているのではないかと想像しています。
 仕事にそのようなマイナスな感情を持つのは、一生懸命にやっても認められない、という経験が根底にあるからではないかと思います。だったら、仕事で認められるための基本を共有しようと考えたのがきっかけです。
 基本と聞くと、簡単と連想するかもしれませんが、そうではありません。基本とは成功するためのエッセンスだと思うのです。つまり成功するための最も大切な要素です。

 本を読んでもらって、私が伝えたかったことは2つあります。

①社会人として最も大切なスキルである「一緒に仕事をして、楽しいと思われる力」を身につけていただきたかったのです。
 楽しいとラクチンとは違います。楽しいとは、テンションが上がって、この人のためにもこの仕事を絶対に達成したいと心から思える状態です。
 私たちが仕事を通して自立して、成長して、貢献を感じながら仕事をする上で大事な事、それは、「何をするか」、以上に「誰とやるのか」の方が重要だと思います。
 「あの人と仕事をする楽しい」と思われる人になるためには、プライベートを充実させ趣味を楽しむこと。健康のために運動をすること。本を読んで多様な考え方を磨いたり、多くの価値観に触れることです。これらの活動そのためには仕事の時間を削って時間を作るべき重要なことだと思います。
そのためには、より短い時間で成果を出すこと。そのための方法が…

② 50点で構わないから早く出せ
 期日当日に、完成したので見てください。と言われて見せてもらうと、もう一歩踏み込みが足りないとか、検討不足であることがあります。すぐにやり直しをしてもらうのですが、結果的に遅延してしまうことがあります。
 皆さんの中には「期日通りにレポートが提出できればいいよね。」と思っている方もいるかもしれません。大工さんから、トイレの無い家を引き渡されて、「一応納期通りだからいいよね。」という感覚に似ています。
 1ヶ月の納期で、一発で100点を狙うのではなく、1週間で50点を狙って、期日までに100点に近づけてくれた方が、安心して仕事を任せられます。

 わかっているけど、それが出来ない理由は
・中途半端な段階で持って行くと怒られてしまう、という誤解。
 「方向性を合わせておきたいので50点で持ってきました。」と一言添えれば怒られることはありません。
・人に頼らなくても出来るという過信。
 否定はしませんが、方向性が違ってやり直しを指示されて遅延したら、これまでの信頼関係が一瞬にして崩れる可能性があります。
・上司に相談することに気が進まない。
 根本原因は、日頃のコミュニケーション不足です。日頃から機嫌良くコミュニケーションを取って、過大評価も過小評価もない人間関係を築いておきましょう。

 期日前に相談をして、短い時間で成果を出して「一緒に仕事をして楽しい人」になりましょう。