天職 ~その2~

2021/04/02【社長のメッセージ】

 将来有望な新入社員が入社しました。
 私が、彼らと同じく新入社員として入社した当時、不安と希望を感じていました。会社と社会に貢献するために、学校で学んだ僅かばかりの知識をフル動員して、体力のある限り働こうと誓いました。しかし、それを若い世代の方たちに押しつけるつもりは全くありません。価値観は人それぞれです。一生に一度の人生ですから、他人が期待する道ではなく、自分が信じる道を進んでもらいたいと思っています。
 これからは先輩や上司と仕事をする機会が多くなります。空気を読み過ぎたり、空気を読んでいる気になったりしてはいけません。多くの場合、あなたの解釈は間違っていると思ってください。先輩から仕事の指示を受けたら、「私はこのように理解しましたが、間違っていませんか?」と尋ねることで誤解の多くを解消することができると思います。
 社会人としての初航海を全社員で見守っています。安心して何事もチャレンジしてみてください。

 先月に引き続き、天職の要件についてお話しをさせてください。
 天職の要件の1つ目は、「その仕事に自分なりの意味や価値を感じられる仕事」でした。

 今回は要件の2つ目です。
 仲間が仕事をしているのを見て、直感的に「その仕事は、彼にとって天職だなぁ。」と感じるときがありませんか? 決してその仕事の出来映えやスピードが桁外れに凄くなくても、です。

 天職の要件の2つ目は、「得意なこと、性格的に向いていて、そのことをやっている時が楽しいと感じる仕事」だと思います。
 楽しい事なら寝食を忘れて努力し続けられます。誰よりも努力し続けることで、世界一には成れないにしても、特技と言っても差し支えないくらい上達していきます。天職とは、長い努力の年月を経て、自他共に認識されていくものだと思います。
 心が求めるまま素直に情熱を注ぎ、誰にも負けない努力を続けていくことで、あなたは会社にとっても社会にとっても無くてはならない存在になっていくはずです。

 自分が得意なこと、性格的に向いていることを知っている人は幸せです。しかし自分には何も無いと思っている人は、「得意」のハードルが上がり過ぎているかもしれません。まずは、自分の中で他のことよりも少し上手にできることを「得意」なこと、こんなところが自分のイイところではないかと思うところを「向いているところ」だと考えてみてはどうでしょうか。
 自分が意識せずにやっていても、気づいていない いいところに、仲間が気づいてくれていることがあります。仲間との関わり合いの中で見つけてもらった自分に向いているところは、これからの将来についても発揮されるはずです。当社にはサンクスカードがあります。「当たり前のことを書いてもらっても嬉しくない。」と謙遜するツンデレさんもいますが、書いてくれた方からすれば あなたの いいところです。

 どんな仕事であれ「得意」や「向いていること」をすぐに実現できないのも事実です。特に若いときは、自分が自覚していない「得意」や「向いていること」を掘り起こすために、あえて希望しない仕事を任されることがあります。長い目で自分を見て、まずは目の前の仕事を一生懸命にやること。実績ができて、周囲の信頼が得られるようになると、「得意」や「向いていること」は、より実現しやすくなります。