気づきを磨く

2024/08/02【本体設計部の仕事/学びの共有】

 本体設計部のkamiyaです。先日「ヒット商品開発研修」という外部セミナーに参加させていただきました。目的は、お客様のニーズを上手につかみ製品に展開するスキルを身に着けるためです。今回は、このセミナーの中で特に自分のためになったと思った内容を2つ紹介します。

 一つ目は、ニーズと、希望・願望は違うということです。
 セミナーで講師の方が強くおっしゃっていたのは身の回りの小さなことに“気づく力の大切さ”でした。当たり前ですが、ヒット商品を作るためには、お客様の声や、行動の変化、違和感に気づくことが大切です。しかし、今回のセミナーでは、それだけでなくもう一歩踏み込んでニーズについて考えることを学びました。

 例として、「英語を話せるようになりたいですか?」と聞かれたらどう答えますか?大半の方が話せるようになりたいと思うと思います。
 次に「英語が話せるようになるために何か具体的な行動に移しましたか?」と聞かれたらどうでしょうか?英会話教室に通う人、アプリゲームをダウンロードした人などいると思いますが、私は何もしていません。

 セミナーの中で印象的であった言葉として、「強いニーズには行動が伴う」ということでした。そして、思っているだけで行動に移さないものは、できたらいいなというただの希望や願望であるということでした。
 確かに、私の中で英語は喋れるとかっこい、外国で自由にしゃべってみたいとは思いますが、それほど強く思っていることではありません。だから、思っているだけで行動に移さない私に対して、素晴らしい英語教材を薦められても自分のためには購入はしないと思います。

 当社のお客様についても同じではないかと思います。思い付きで「こんな機能があったらうれしいですか?」と聞くだけでは「あったらいいかもね」という言葉が返ってくるだけで実際に付けてみたらあまり使われない、それどころかたくさんの機能を付けたことで複雑になり使いにくくなってしまうかもしれません。
 お客様が本当に困っている本当のニーズを見極め、ポイントを絞って改善に注力する。そうすることで、シンプルで使いやすいけど漏れの無い素晴らしいヒット商品につながるのだと思いました。

 二つ目は、自分の行動を分析することが他人のニーズに気づくことにつながるということです。
 自分の考えも整理できないのに、他人の気持ちやニーズなどを整理できるはずもありません。まずは、自分を冷静に分析する癖をつけることで、他の人と自分の行動の違いなどが見えるようになってくるのだと思いました。
 現在、セミナーの宿題として、気づきノートというものを付けております。気付きノートでは、自分が購入したものに対して、なぜその商品を購入したのか、実際に使用してみてどうだったか、を記録しています。普段何気なくコンビニで買っているコーヒーにもペットボトルを選ぶ時と、カップのアイスコーヒーを選ぶときでは、味だけでなく、飲みきるまでの時間などのポイントで選んでいることや、味は気にしているがコンビニ店の違いによる僅かな味の差まではあまり気にしないことなども改めで気づきました。自分の考えを掘り下げていくことで自分なりのこだわりのポイントが見えてきたり、次はどんな商品を買ってみよう!とか、僅かですが新しい発想も生まれてきているように感じます。
 製品に対してもお客様の前に自分だったらどれを購入するか、それはなんでか?などを掘り下げていくことでお客様の本当に感じているニーズに近づいていくのだと思います。

 今回のセミナーの2つ学びを日々の生活の中で意識し自分自身の気づきの質を磨いていきたいと思います。みなさんの中でも、もし参考になったと思ったら、一緒に取り組んでもらえると嬉しく思います。